長距離(3000m~フルマラソン)は得意だけど、レースを意識した練習メニューを考える時、迷いはありませんか?
- 10分しか走れないなら、練習しなくていいかと思ってしまう
- 設定したペースで練習しないといけないと思ってしまう
- インターバルはレースペースで実施しないといけないと思ってしまう
高校から大学まで約7年間、陸上長距離をやってましたが、就職をきっかけに約2年ほど中断していました。
ただ、もう一度レースでの緊張感ある雰囲気で走りたい気持ちが強くなり、練習を再開しました。
復帰当初のレースは5000M 16分切るのがやっとでしたが、オススメトレーニングを継続して約40秒短縮できました。
- Before:5000M 15分49秒
- After:5000M 15分12秒
自身の経験から試行錯誤して気づいた点があります。
- 100%やろうとせず、できることをコツコツと積み重ねる「継続」が重要
特にインターバルの苦手意識が強かったので、レースペースより遅い設定でリカバリーJogを短くする工夫をしました。
本記事のオススメの方はこちらです。
- Jogは毎日できそう
- スピード練習に苦手意識がある
- インターバルは週1回はできそう
数字にとらわれない感覚重視の自分に合った練習メニューを考えるヒントを得られます。
皆様のお役に立てますと幸いです。
有酸素トレーニング:ペースを維持するスタミナを鍛える
レースは速いペースで走りますが、ペースを維持する力が求められます。
Jogで有酸素能力を鍛えて、ペース走や変化走、インターバルで速いペースを維持する能力を高めます。
①速めJog:少し息切れ(フゥ~)するペースを維持する
【メリット】
- 30分ぐらいでも程よい負荷をかけられる
- 少し速めのペースに体を慣らせる
- 有酸素能力の土台を築く
ペース走の感覚で実施できるため、陸上競技場でペース走や変化走、インターバルが頻繁にできない場合はオススメ!
ただ、やりすぎはケガにつながります!
皆様のライフワークに応じて、無理のない範囲で調整しましょう。
ペース配分は一人一人違います!
ゆっくりペースより少し速めに走ってみて、臨機応変にアレンジ!
【目安】
- ペース:息切れが激しくなく、リズムよく走れるペース
- 距離:毎日できそうな距離(翌日に疲労が蓄積しないぐらい)
ペースダウンする目安はこちらです。
- 足がバタバタになる
- 腰が後ろに反ってしまう
- 足の張りが強い
上記に当てはまらなくても、疲労が蓄積される場合があります。
その場合は迷わず、休養またはペースダウンしましょう!
②疲労回復Jog:息切れしないゆっくりペースを維持する
【メリット】
- 体が重い時でも練習できる
- 疲労回復を促進する
仕事などで体が重い時、ありませんか?
ゆっくり走ることで毛細血管を増やし、疲労物質を体から出す働きがあります。
トレーニングのハードルを下げられるので、継続しやすいのもポイント!
主にペース走や変化走、インターバルといった負荷の高い練習した翌日にいれることで、有酸素能力を維持しながら、超回復が期待できます。
仕事や学業で忙しい時期は、疲労が蓄積されるため、いつも余裕があるペースがきつくなる場合があります。
ゆっくり走ることで、疲労回復を促進しつつ、有酸素能力を維持できます。
ただ、睡眠時間を削ると、回復できなくなるので注意!
【目安】
- ペース:体が重くても走れそうなペース
- 距離:毎日できそうな距離(翌日に疲労が蓄積しないぐらい)
- 長く走りすぎてしまうと、疲労が蓄積されるため、適度に!
③ペース走:1時間継続できる少し速い一定のペースを維持する
【メリット】
- ペース感覚を養える
- 速いペースを維持する能力を高める
レースで予定したペースで走れなかった経験はありませんか?
そんな時は、Jogより速めのペースを維持する練習がオススメ!
速いペースを維持する能力を鍛えると同時にペース配分も身につけられるので、オススメ!
体調に合ったペース調整ができるようになります。
【目安】
- ペース:5kmレースペースの1kmあたり25秒〜30秒ペースダウン
(終了後に約3km走れる余力を残すとよいです。)
- 距離:1時間走れる距離
以下の状態は中断またはペースダウンしましょう!
- 息切れが激しく、ペースを維持できない
- 上半身に力が入り、首が左右に揺れる
無理のない範囲で負荷をかけることがポイント
ペース走に不安がある場合は、Jogをオススメします。
④変化走:1時間継続できる少し速いペースを約1kmを5~15秒アップダウンする
【メリット】
- ペースアップダウンへの対応力をつける
- ペース切り替えへの対応力をつける
ペースが一定で進むレース展開は少ない印象です。
ペースのアップダウンがきつく、レースで力を出し切れなかった経験ありませんか?
そんな時は、ペース走のペースで再現することをオススメ!
練習で取り入れることで、ペースアップダウンへの対応する準備ができます。
【目安】
- ペース:ペース走のペースから5~10秒の範囲で調整
終了後に約3km走れる余力を残すとよいです。
- 距離:ペース走より短くする
以下1kmごとにアップダウンを繰り返す。
- 普段のペース走のペースで1km走る
- 普段のペース走のペースから1km 5秒ペースアップする
- 普段のペース層のペースから1km 10秒ペースアップする
上記1~3のサイクルを1セットとして、数セットを実施。
※距離やペースは目安のため、ご自由にご調整ください。
以下の状態は中断またはペースダウンしましょう!
- 息切れが激しく、ペースを維持できない
- 上半身に力が入り、首が左右に揺れる
無理のない範囲で負荷をかけることがポイント
変化走に不安がある場合は、Jog or ペース走をオススメします。
⑤クルーズインターバル:「レースより少し遅いペース+短いJog」1セットを繰り返す
【メリット】
- レース後半の負荷を再現できる
- 息切れするが、速いペースを維持する能力を高める
- 足の負担を最小限にできるため、継続しやすい
5kmレースペースよりペースダウンすることで、足の負荷やケガのリスクを下げることができます。
また、リカバリーJogを短くすることで、心肺に負荷をかけられます。
ただ、負荷の高い練習のため、やりすぎ厳禁! 週に1回が継続しやすいです。
息切れが激しい無酸素運動の一歩手前で走ることで、足の負担を最小限に抑えて、心肺へ負荷を与えることが狙いです。
【目安】
- ペース:5kmレースペースの1kmを約10秒ペースダウン
- 距離:1km
ペース走より負荷をかける必要がありますが、以下の状態は中断またはペースダウンしましょう!
- 息切れが激しく、ペースを維持できない
- 上半身に力が入り、首が左右に揺れる
無理のない範囲で負荷をかけることがポイント
インターバルに不安がある場合は、Jog or ペース走 or 変化走をオススメします。
スピードトレーニング:レースペースの速い動きを体に慣らす
レースは距離によりますが、5kmで14分台を目指す場合は、1km 3'00(400m/0'70)で走る能力が求められます。
ただ、レースペースで400m(0'70)を走る練習はスタミナ型の選手にとっては、高負荷でケガのリスクが高いです。
無理なく、自分のペースで速いペースに体を慣らす方法がオススメ!
⑥ウインドスプリント:約100mを7割~9割の力感で素早く走る
【メリット】
- 距離とペースを自由に調整して、スピード練習ができる
- 他の練習と組み合わせて、スピード練習ができる
- 動きにキレをもたらす
なんといっても、手軽にできることがポイント!
Jogなど他の練習に組み合わせることができます。
速筋に刺激を与えて、速い動きに対応する狙いがあります。
【目安】
- ペース:5kmレースペースの7割~9割ぐらいの力感
- 距離:約50M~400M
やりすぎは厳禁!
2~3本を目安にすると、足の張りを最小限にできるため、継続しやすいです。
まとめ:無理せず、確実に継続できる練習から取り組む
自分の経験からスピード練習に苦手意識があるが、レースペースに対応できる練習メニューをご紹介しました。
- 速めJog
- 疲労回復Jog
- ペース走
- 変化走
- ウインドスプリント
- インターバル
上記は必須の練習メニューではありませんがJogを優先すると継続しやすいです。
10分Jogでもいいんです!まずは、継続が大事。
Jogを継続することで有酸素能力を鍛えられ、ポイント練習(ペース走、変化走、インターバル)をするための土台づくりができます。
以下を意識すると義務感で練習する意識を抑えることができます。
- 焦らず、できる練習から取り組む
- 不調な日はあって当然なので、練習ができなくても気にしない
- ペース走や変化走、インターバルはできる日に取り組む
本記事はスピード練習が苦手な選手向けにご参考になるよう、実体験を記載しています。
解釈違いの可能性はございますので、ご了承ください。
何かございましたら、お問い合わせフォームまでご連絡ください。
自己記録更新をお約束できませんが、ご参考になりますと幸いです。